新型コロナウイルスの影響が長引き、「今のままでやっていく事はできない」と新しいサービスや新しい業種に踏み切る人たちが増えてきました。
そこで、今回は、新分野展開や、業態転換、事業・業種転換などに使える
『事業再構築補助金』
について解説していきます。
もし、あなたが
- コロナに対応した新しいサービスを検討している
- 思い切って業種を変えようと思っている
という場合は必見です。
ぜひ、ご自分のビジネスにお役立てください。
Contents
1.事業再構築補助金とは?
そもそも事業再構築補助金とは何なのかについて解説していきます。
1-1.事業再構築補助金の分かりやすい概要
事業再構築補助金とは、簡単に言うと、
『新分野展開や業態転換、事業・業種転換などの取り組み、事業再生、またはこれらの取り組みを通じた規模の拡大を目指す企業や団体を支援』
する目的で作られた補助金制度です。
分かりやすく補助金を利用するイメージとしていくつか例を挙げると、
例:飲食店
月額制の日替わり弁当お届けサービスに業態を転換
例:サロン業
お店に来店せずに自分で施術ができるようになるためのコンテンツ動画を配信
このように、コロンの影響を受けて、ビジネスモデルの転換や感染防止対策に取り組む費用を補助するものとなっています。
また、補助対象の経費を一部紹介すると、
主要経費として、
- 建物費(建物の建築・改修にかかる費用)
- 建物撤去費
- 設備費
- システム購入費
関連経費としては、
- 外注費(製品開発に要する加工、設計等の経費)
- 技術導入費(知的財産権導入にかかる経費)
- 研修費(教育や訓練等)
- 広告宣伝、販促費(広告作成や媒体掲載、展示会出展等)
- リース費
- クラウドサービス費
- 専門家経費
などが挙げられます。
1-2.補助を受けられる条件とは?
また、事業再構築補助金の対象となる条件は、以下の要件をすべて満たす必要があります。
(小規模事業者や個人事業主も対象となります)
- 申請前の直近6ヵ月間のうち、任意のヵ月の合計売上高が、コロナ以前の同3ヵ月月の合計売上高と比較して10%以上減少している中小企業等。
- 事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む中小企業等。
- 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成。
※付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費を足したもの指します。
1-3.補助金額と補助率について
次に、補助金額と補助率について説明していきます。
事業再構築補助金の補助金額等は、基本的に中小企業と中堅企業の2つに分類されていて、それぞれに『通常枠』と『卒業枠』という2つの枠があります。
多くの人は中小企業の『通常枠』に該当するかと思いますので、小さなお店の集客研究所では、混乱を避けるために中小企業の『通常枠』と『卒業枠』だけを解説をします。
- 通常枠 補助額100万円~6000万円 補助率2/3
- 卒業枠 補助額6000万円超~1億円 補助率2/3
※卒業枠とは400社限定で、事業計画期間内に、①組織再編、②新規設備投資、③グローバル展開のいずれかにより、資本金又は従業員を増やし、中小企業から中堅企業へ成長する事業者向けの特別枠です。
1-4.緊急事態宣言特別枠
さらに、この事業再構築補助金には、緊急事態宣特別枠というものがあります。
これは、令和3年1月からの緊急事態宣言によって深刻な影響を受けて、早期の事業再構築が必要な中小企業等に向けたさらに補助率が高い枠です。
対象となる事業者は、
『通常枠の申請要件を満たし、かつ、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより、令和3年1~3月のいずれかつ月の売上高が対前年または前々年の同月比で30%以上減少している事業者』
とされています。
ちなみに、用件に合致すれば地域や業種は問わないとのことです。
また、この緊急事態宣言特別枠の補助金額と補助率をご紹介すると、
従業員5人以下 | 補助額100万円~500万円 補助率3/4(中堅企業は2/3) |
従業員6~20人 | 補助額100万円~1000万円 補助額3/4(中堅企業は2/3) |
従業員21人以上 | 補助額100万円~1500万円 補助額3/4(中堅企業は2/3) |
となっています。
2.申請開始日時と申請の方法
次に、申請開始日時と申請の仕方について説明します。
2-1.申請開始日時
事業再構築補助金の一次公募の受付開始日は、
『令和3年4月15日(木)』
を予定されています。
※申請開始日は変更になる場合もあるそうです。
そして、申請受付の締め切りは、
『令和3年4月30日(金)の18時』
です。
また、一時公募締め切り後、4回程度公募を予定していて、二次公募は5月から開始するとのことです。
2-2.申請方法について
申請はすべてオンライン申請となっています。
経済産業省では、「jGrants(Jグランツ)」という補助金の電子申請システムを運営しており、事業再構築補助金はこのシステムを通しての申請となります。システムを利用するためには、上記のGビズIDプライムが必要です。
また、それ以外にも、
- 認定経営革新等支援機関による確認書
- 金融機関による確認書
- 緊急事態宣言の影響によることの宣誓書
- 補助対象経費理由書
- 電子申請入力項目
これらが必要になってくると事業再構築補助金のホームページで解説されています。
3.まとめ
事業再構築補助金の説明はいかがでしたか?
今までのやり方では通用しなくなってきている今だからこそ、これからの時代に合うようにビジネスを変えていく必要があります。
そのための武器として、今回の事業再構築補助金は大いに役に立つと思います。
ぜひ、今回の記事を読んでみて、ご自身のお役に立たせていただければと思います。