飲食店の集客にお困りの方にとって、「何かいいアイデアはないか」というのは切実な問題だと思います。ではここで、飲食店の集客に役立つアイデアとは、どんなものを言うのでしょうか。
看板をもっと目立つようにする、SNSを活用して集客をするといった方法を思い浮かべる方は多いと思いますが、それが絶大な効果を上げていたら、今もこの記事をお読みではないかも知れません。
考えられる方法を試しているのに、何が足りないのか?
そう思った方はぜひ、以降の重要な本質部分をご理解いただき、その上で最後にご紹介する集客アイデアを試してみていただきたいと思います。
1.今までの集客アイデアがうまくいかない理由
今まで実践してきた集客アイデアがうまくいかないのは、なぜなのか? その理由に潜んでいる重大な問題を解き明かしたいと思います。
1-1.集客アイデアで行き詰っていませんか?
集客力アップを目指して色々とアイデアをひねってみたが、どうもうまくいかないとお悩みではないでしょうか。これまでのアイデアでだめなら、もっと斬新で効果的なアイデアを考えなければ…とお考えかも知れませんが、ちょっと待ってください。
これまでの集客アイデアがうまくいかなかったのは、単にアイデアが良くなかったからではなく、もっと本質的な問題があるのかも知れません。
1-2.うまくいかない飲食店の集客アイデアにありがちな4つのパターン
多くの飲食店が実践しているものの、どうもうまくいかないという声が聞かれる集客アイデアの典型的な4つのパターンを見てみましょう。
- 看板を目立つデザインにして、目立つところに出してみる
- LINE@を導入してLINEからの登録者を増やしてみる
- ホームページを公開して情報を発信する
- SNSに新作メニューを投稿する
などなど。
いかがですか?
この中にやってみたもののうまくいかなかったという集客アイデアはありませんでしょうか?
もしこれらに当てはまる方法でやってみたのにうまくいかなかったというのは、アイデア自体に問題があったわけではありません。問題は、もっと別のところにあります。
1-3.失敗するのは「アイデア」ではなく「手段」だから
先ほど挙げた4つの集客アイデアには、重大な共通点があることにお気づきでしょうか。
それは、いずれも手法、手段に過ぎず集客の「アイデア」ではないということです。
それはいったいどういうことか? 次章でその本質に迫っていきましょう。
2.本当に必要なのは「集客方法」ではなく「喜んでもらう方法」
飲食店の集客アイデアで見落とされがちであるものの、実は最も重要な本質について解説します。
2-1.お客さんの目線を喜ぶこと、嬉しいことを考える
前章でうまくいかない飲食店の集客アイデアとして4つの事例を挙げましたが、いずれも手法、手段に過ぎず、そこで何を伝えるのかという視点が抜け落ちているのが重大な問題です。
そこで伝えるべきはお客さん目線で喜ぶこと、嬉しいと感じることです。それがしっかりと述べられていなければ看板やチラシ、SNSなどでいかに頑張って訴求をしても、中身がないので伝わりません。
自分がお客さんだったら何が嬉しいか、どんな情報が目に入ったら、または届いたら店に入ってみようという気になるのかを考えてみましょう。
2-2.お客さん目線で有効なアイデアの4要素
お客さん目線で喜ぶこと、嬉しいことを4つの要素にまとめてみると、このようになります。
- 割引情報(金銭的なメリット)
- プレゼント(特別感の演出)
- メニューのグレードアップ(金銭的、特別感)
- 楽しいイベント(ワクワクさせてくれる)
実際に飲食店から届くメールや告知などを見ていると、こうしたものが目についたことはないでしょうか?
例えば宅配ピザのチラシには必ず、期間限定のクーポンがついているといった具合です。
見た人に「それなら行ってみよう」「注文してみよう」という気にさせるメリットを伝えることが本質なのです。
2-3.重要な4要素を設定したら次に「集客方法」の出番
先ほど例示した4つの要素について、少なくとも1つ以上何かが含まれている情報を届けるために、初めて冒頭でご紹介した看板やホームページ、SNSの出番となります。
整理をすると、もともと「集客アイデア」だと思っていたことは「集客方法」であり、本来の集客アイデアとは、何を伝えるかという情報の中身であり、お客さんを喜ばせることができるメリットなのです。
3.有効な媒体、手法を使った飲食店の集客アイデア
集客アイデアと集客方法の正しい位置づけをご理解いただいた上で、それを踏まえた4つの媒体別の集客アイデアをご紹介しましょう。
3-1.SNSを活用する集客アイデア
近年ではSNSを活用した集客アイデアの有効性が注目されています。そこで考えられる飲食店の集客アイデアとしては、以下のようなものがあります。
- LINE@に友達登録をすればその場で使えるクーポンプレゼント
この場合、その場で使えるという即効性がミソ。 - ハッシュタグキャンペーン
看板メニューや店名、キャンペーン名などをツイッターやインスタグラムなどにハッシュタグをつけて投稿してもらい、その投稿を確認できた人に特典を付与。 - 「いいね!」特典
Facebookやインスタグラムなど「いいね!」の機能があるSNS上で自店に「いいね!」をつけてくれたら特典を付与。
3-2.チラシを活用する集客アイデア
チラシを活用する場合に重要なのは、そのチラシを受け取った人だけの特典であるという特別感です。
- チラシ持参の人だけに特典
チラシについているクーポンを持参することで割引や非売品の調味料プレゼントといったように特別感を演出。 - チラシに記載の合言葉
チラシに特別の合言葉を記載し、店頭でそれを言ってくれた人に特典を付与。合言葉の場合、チラシの実物を持参しなくても良いため忘れてきた人にも特典を付与できる。
3-3.イベントと連動する集客アイデア
日本には一年を通じてたくさんの商機となるイベントがあります。飲食店としてもこれを活かさない手はないので、以下のようなイベント集客が考えられます。
- ハロウィン(仮想してきた人には特典)
- クリスマス(クリスマスに近い期間に来店した人にクリスマスプレゼント)
- 花火大会(浴衣で来店したら特典)
- 合コン(リピーターのお客さんには自店主催の合コンイベントに招待)
- 宴会幹事割引(一定人数以上の宴会予約で幹事さんは無料)
いずれも実際に用いられている手法で、季節感を好む日本人の国民性にもマッチしているので飲食店の集客アイデアとして有効です。
3-4.ホームページを活用する集客アイデア
ホームページは自店の交通アクセスやメニュー、連絡先といった公式情報をアナウンスする場ですが、それと同時に集客ツールでもあります。
- 合言葉特典
ホームページ内に期間限定で公開されている合言葉を言った人には特典付与。 - ホームページ予約特典
自店ホームページから予約をしてくれた人にはコースのグレードアップやデザート無料などの特典付与。
ホームページはチラシと似た使い方が可能ですが、チラシと違って常時情報を発信し続けられることと、予約を受けるなどの機能を持たせられる点が異なります。また、ネット予約には、集客だけでなく予約を受ける業務の省力化というメリットもあります。
まとめ
この記事で最もお伝えしたかったのは、集客アイデアと集客方法という違いと、本来の集客アイデアで押さえておくべき本質部分です。
その部分を理解してお客さんの目線で喜ぶような情報を発信することができれば、効果が見える集客アイデアが自ずと見えてくると思います。
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