コロナをチャンスに変えた飲食店の成功事例|売上アップの2つの秘訣

新型コロナウイルスの影響により、世の中の経済は大きなダメージを受けました。

その中でも、特に飲食店の影響は大きく、多くの飲食店経営者は窮地に立たされています。

そこで今回は、コロナの影響を受けながらも売上を伸ばしていった飲食店の成功事例を紹介しながら、私たちが売上を上げるためのコロナ対策について解説していきます。

1.皆がやっているテイクアウトやデリバリーの落とし穴

私がお勧めする飲食店のコロナ対策をお伝えする前に、とても大事なことをお伝えします。

今、飲食店は多くの人が人と会わない営業をするために、テイクアウトやデリバリーといった営業形態を取り入れています。

しかし、実際はそれらの対策をしても、コロナ前の売上を取り戻すことができているお店はほとんどありません。

どちらかというと、雀の涙ほどの売上しか出せずに、苦しい営業をしているところほうが圧倒的に多いのです。

私の知人の居酒屋も今回の事態を機に、テイクアウトをスタートしましたが、1日に売れる数は500円のお弁当が4~5個のみとの事です。

なぜ、このような結果になってしまうのでしょうか?

実は、一見効率的に見えるテイクアウトやデリバリー参入には、上手くいきづらい落とし穴があるのです。

1-1.【落とし穴①】参入数が多すぎる

上手くいかない1つの目の落とし穴は『テイクアウトやデリバリーの参入数が多すぎる』ことです。

コロナの影響を受け始めてから、また1~2ヵ月の間ですが、この短い期間の間に日本中の飲食店がテイクアウトやデリバリーに参入をしました。

今では、テイクアウトをやっていないところを見つけるほうが困難なほどです。

しかし、こうなると当然ですが、テイクアウトやデリバリーの競争が激化していきます。

ただ普通にお持ち帰りの品を用意しておくだけではお客さんから選んでもらえなくなるので、無理をして豪華なメニューを安価な値段設定をして売るなどといった事も起こっていきます。

そうなってしまうと、ますます厳しくなっていってしまいます。

あまりにも多くのお店が参入したことで、テイクアウトやデリバリー市場は利益を出しづらくなっているのです。

1-2.【落とし穴②】元々の宅配業者には勝てない

また、もう1つの落とし穴は、『元々宅配をやっていた業者には太刀打ちができない』という点です。

いくら飲食店を経営しているといっても、ほとんどのお店がテイクアウトやデリバリーの市場に関してはアマチュアと同じです。

  • どのようなメニューが売れるのか?
  • 仕入れはどのように行うのか?
  • 価格設定の仕方はどうするのか?
  • お客さんへの宣伝の方法は?

など、お店にお客さんを呼ぶためのやり方とは、まるで勝手が違うのです。

それを分からない状態では、ただでさえ激しい競争の中でも売上は出せないし、また元々宅配やテイクアウトを主体としていた業者には太刀打ちができません。

1-3.付け焼き刃の対策では売上は回復しない

つまり、何が言いたいのかというと、『付け焼き刃の対策では売上は回復しない』ということです。

コロナの影響を受けて多くの飲食店が、「人が外に出ないのなら家で食べてもらう料理を提供しよう」、「お店に来てくれないのなら、こちらから届けよう」という気持ちでテイクアウトやデリバリーを始めたと思います。

まだ多くのお店が参入していない初期の段階でなら、それでも良かったかもしれませんが、あまりに参入数が増えた今は、それだけで生き残っていくのはかなり厳しいはずです。

また、元々1つの市場として確立されているところに、ただ料理を提供するという事だけで入っていっても、それで食べていけるだけの売上を出すことは容易ではありません。

2.コロナ禍でも上手くいった飲食店の成功事例

しかし、そんな中でも、テイクアウトやデリバリーとはまったく違った対策で成功したお店もあります。

ここからは、上手くいったお店が何をしたのか、成功事例を紹介しながら解説していきます。

2-1.【コロナ対策の成功事例①】お店のメニューを販売した居酒屋

1つ目の成功事例は『自分のお店のメニューをお客さんに売る』ことで売上を伸ばした飲食店です。

①【対策前】コロナによってお店の売上が90%減

このお店は、東京の千代田区にある小さな居酒屋でしたが、コロナの影響によって売上が9割も下がってしまいました。

なんとか巻き返そうと、他のお店と同じくテイクアウトを始めましたが、今までの常連さんがたまに買ってくれるくらいで、ほとんど売れない状態が続いていました。

②【対策】お店のメニューをおうち時間を過ごす人向けにネット販売した

そこで、このお店は次の対策を実行しました。

自粛中のおうち時間の過ごし方の1つに『料理をする』という人たちが多いことに気づき、自分のお店のメニューのレシピを

『料理素人でも簡単にできるおうち居酒屋レシピ』

というコンセプトでネット販売したのです。

③【対策後】全国から注文が入るようになり月40万円のキャッシュフローができた

この対策をしてから、思った以上に反響が多く、毎日のように注文が入るようになりました。

しかも、レシピを販売しているだけなので料理を提供する時のように労力は掛かりませんし、ネット販売なので商圏が全国まで広げることができたのです。

結果的に、この対策によって、このお店の経営者は月に約40万円のキャッシュフローを生み出すことに成功しました。

2-2.【コロナ対策の成功事例②】ネット通販事業に参入したラーメン店

2つ目の成功事例は『ネット通販という形を使って料理を自宅まで届ける』ことを行ったラーメン店です。

①【対策前】行列ができなくなった有名ラーメン店

このお店は、元々ラーメン店としてある程度の知名度があったのですが、コロナの影響によって行列ができることがなくなってしまいました。

ラーメン店なので、他の飲食店に比べるとまだ客足はあるものの、このままでは利幅が大きく減ってしまうため、なんとかしたいという状況でした。

②【対策】ネット通販に参入しておうち時間を過ごす層を狙った

このお店は『自宅でお店の味を食べてもらう』ための対策を行おうと思いましたが、ラーメンをテイクアウトやデリバリーで届けるわけにもいきません。

そこで、『自宅でお店と同じ味が出せる』ということをウリにして、自宅ラーメンセットをネット通販で販売したのです。

③【対策後】コロナ前よりも売上が15%アップ

結論から言うと、この対策はおうちで時間を持て余す層にとても反響があり、注文が殺到するようになりました。

また、ネット通販という方法を採用することによって、このお店も商圏の壁を超えて全国へ自店のラーメンをアピールすることもできました。

この取り組みによって、コロナ前に比べて売上が15%アップしたのです。

2-3.ポイントは『おうち時間』と『オンライン』

これらの成功事例を見てみると、共通点が2つあります。

それは、

  1. おうち時間需要を狙う
  2. オンラインに土俵を移す

です。

どちらのお店もおうち時間を充実させるオファーを提供していました。そうすることで、今の消費者の需要を掴むことに成功したのです。

また、それだけではなく、販促方法をオンライン化することで、自分のお店の商圏だけではなく、全国まで販売対象を広げることができたのです。

おうち時間とオンラインを上手く組み合わせることによって成功した事例とも言えます。

3.まとめ

いかがでしたか?

今回お伝えした成功事例は、今多くの人がやっているテイクアウトやデリバリーとはまた違った方法になります。

このように多くの人がみんなやっていることではなく、しっかりと今の需要を押さえて、今の時代に合った販促方法を使うことがポイントになっています。

ぜひ、これを参考に自分のお店にも活かしてみてください。

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