多くの飲食店が抱える集客の悩みを解決する、広告の選び方と運用術

広告を出しても期待したほどの集客効果が実感できず、「本当にお金を払ってまで広告を出すことに意味はあるのか?」と疑問を感じている飲食店は、意外と多いように感じます。
確かに広告が有料でも無料でも集客効果が同じと感じていたら、無料の方がいいと思うのは当然です。
しかし、実は広告には飲食店向きのものがあり、その広告の集客効果を最大限に発揮する使い方があることをご存知でしょうか?
今回は、飲食店がお金を払ってでも使うべき広告の種類と、その広告を使った効果的な集客方法をお教えします。

1. 飲食店向きの広告の種類

広告はネットを使うオンライン広告と、紙媒体を使ったオフライン広告の2つに分けることができます。
この2つの広告の性質や、それぞれに分類される広告の種類について解説します。

1-1.オンライン広告

今はネットを使うオンライン広告が主流になりつつあり、SNSやサイトでの検索に慣れている若い層をターゲットにするなら欠かせない広告手段です。
オンライン広告は紙媒体よりも広告費が低いという特徴があり、Googleマイビジネスや予約フォームの情報などから、ターゲットの嗜好や住んでいる地域などといった属性情報を得ることも可能です。
それでは、飲食店向きのオンライン広告を3つご紹介します。

1-1-1.リスティング

リスティング広告は、Yahoo!やGoogleなどで検索した時に、画面の上部に表示される広告のことです。
検索キーワードに対応した広告を出すことができ、広告費はクリック数に対する費用であるため、広告費を抑えつつ狙ったターゲットに広告展開することが可能です。
ただし、集客による成約率が高いキーワードは入札額が高く、入札額を低めに設定していると広告が表示されない場合もあります。
そのため、リスティング広告による集客効果を得たい場合は、ある程度の費用を見積もる必要があります。

1-1-2.ソーシャルメディア

SNSは種類によって主なユーザーの年齢層が分かれている傾向があり、Twitterは10代、Instagramは10代後半から20代、Facebookは30代より上のユーザーが多いといわれています。
つまり、SNSは他の広告と比べてメインユーザーに合わせた広告運用ができ、より効果的な集客を期待することができるといえます。

1-1-3.グルメサイト

グルメサイトは、今まさに飲食店を探しているユーザーにダイレクトに宣伝することができる広告です。
飲食店情報をより詳しく掲載することができ、その情報を見たユーザーがグルメサイトから直接予約できるため、掲載情報が魅力的であれば成約率の高い集客が可能といえます。
またグルメサイトには、ジャンルやメニュー情報などから検索できる「ガイド型」と、実際にお店を利用したユーザーのレビューや投稿写真を見ることができる「クチコミ型」があります。

1-1-4.オンライン広告のデメリット

オンライン上には競合する飲食店の情報が溢れているため、ただ広告を出すだけではターゲットの目に触れる前に、多くの競合情報の中に自身の飲食店情報が埋もれてしまう可能性があります。
また、オンライン広告は内容を定期的に更新しないと古い情報が残ってしまい、信頼性に欠けるものとなってしまいます。
それでは広告としての意味をなさなくなってしまうので、オンライン広告は情報の鮮度が命であると心得ておきましょう。

1-2.オフライン広告

オフライン広告は主に紙媒体を中心とする広告のことで、地域を限定した宣伝や、高齢の方や家族世帯などに特に有効とされています。
それでは、飲食店向きのオフライン広告を5つご紹介します。

1-2-1.折込チラシ

新聞などに折り込まれている紙媒体の広告で、昔から利用されている方法です。
ただし、近年は新聞を取る習慣やチラシをチェックする習慣がない若年層が増えているため、高齢の方や家族世帯などのターゲットに対して有効とされています。

1-2-2.フリーペーパー

街頭や駅、コンビニエンスストアなどで無料配布できるフリーペーパーは、新聞を取る習慣のない若年層にもアプローチすることができ、イベントなどに合わせた広告展開をすれば、より効果的な集客が可能となります。

1-2-3.雑誌広告

雑誌はテーマごとに購読者層が分かれているため、飲食店がアピールしたいターゲット層と購読者層がマッチしている雑誌に広告を出稿すれば、高い宣伝効果を見込むことができます。
また、雑誌はSNSなどと比べて繰り返し読まれる確率が高く、長い間に何度もターゲットと広告が接する機会があるというメリットがあります。
ただし、広告依頼を出してから雑誌掲載されるまでには2か月ほどのブランクがあるので、すぐに広告を出すことはできないことは覚えておく必要があります。

1-2-4.新聞広告

新聞は年々発行部数が減少しているものの、シニア層を中心とした購読者は依然として多く、まだまだ需要が高い媒体といえます。
ターゲット層が合わないと全くといっていいほど集客効果は見込めませんが、シニア層などをターゲットとした場合は、一定の集客効果を見込むことができると考えられます。

1-2-5.FAXDM

FAXDMとは、営業チラシやニュースレターなどのダイレクトメールをFAXで送る広告のことです。
郵送にほるDMと比べてコストがかからず、FAXを利用している相手であれば直接手元に広告を届けることができるメリットがあります。

1-2-6.オフライン広告のデメリット

オフライン広告は手に取ってもらい、目を通してもらわないと宣伝効果がないというデメリットがあります。
従って、ターゲット層をよく考えて、どのような種類のオフライン広告ならリーチするかを精査して利用する必要があります。

1-3.広告の特徴を知って集客効果を得る

オンライン広告もオフライン広告も、それぞれメリットとデメリットがあります。
また、どの広告方法も効果的に使うことができれば、集客効果が期待できます。
広告による集客効果を左右するのは利用する広告の種類ではなく、広告の使い方と中身です。
このことを心得ているかどうかで、得られる集客効果は大きく違ってきます。

2.広告の集客効果が実感できない飲食店の特徴

広告による集客効果が実感できていない飲食店には、共通の特徴があります。
その特徴について解説します。

2-1.広告の種類とターゲット層がマッチしていない

利用している広告が得意とするターゲット層と、飲食店がアプローチしたいターゲット層がマッチしていないせいで、広告がリーチしていない可能性があります。
もしくは、リスティングやSNSの場合は広告を配信するターゲット層の設定が適切でないせいで、ズレたターゲット層に配信してしまっていることも考えられます。

2-2-.広告の内容がターゲットに響いていない

適切なターゲットに広告がリーチできていない場合は、広告の内容もズレてしまっている可能性があります。
もし、想定通りのターゲットに広告がリーチしているのに集客効果が得られない場合は、広告の内容が店名とメニューを紹介しているだけなど、ターゲットがわざわざ足を運ぶメリットを感じていない可能性があります。

以上のことが把握できれば、今より効果的な広告集客につなげることが可能となります。

3.飲食店の広告が集客効果を発揮する方法

先ほど述べた広告による集客効果が得られない原因を理解したうえで、飲食店の広告がより高い集客効果を発揮する方法をお教えします。

3-1.飲食店のターゲット層と広告媒体の利用者層の一致

発行部数や利用者数が多い広告媒体を使いたいと思う気持ちは分かりますが、広告媒体が得意とするターゲット層と飲食店のターゲット層がマッチしていなければ、どんなに利用者数が多くても集客効果を得ることは困難です。
自身の飲食店のターゲット層をしっかりと明確にし、そのターゲット層にマッチした広告媒体を選ぶようにした方が高い集客効果を得ることが期待できます。

3-2.ターゲットに響く広告内容を作る

ターゲットが来店しようと思う決め手は、広告内容にわざわざ足を運ぼうと思えるほどの魅力があるかどうかです。
そのため、広告はターゲットが「この飲食店に行きたい」と思うようなオファーを提示する必要があります。
例えば、忘年会シーズンなら忘年会にぴったりのプランを提示するなど、季節やイベントごとにターゲットが何を望んでいるのかを洗い出し、その望みを叶えるための具体的な内容を広告に掲載してオファーを出すことが重要です。

3-3.費用対効果の検証と改善

広告を出して良かった、悪かっただけで終わらせてはいけません。
広告のどこをどう改善すればより反応が良くなるのか、またはなぜ広告がうまくいったのかを検証し、その検証を基に仮説を立てて実行し、実行結果をまた検証するというPDCAサイクルを回す必要があります。
PDCAサイクルを回し続けることで広告が改善されていき、より高い集客効果が得られるようになっていきます。

3-4.うまくいった広告は継続する

ある広告がうまくいき始めた時に安心して、その広告をやめて他の広告に乗り換えてしまったり、違うパターンを試そうと広告内容をガラリと変えてしまうケースがあります。
しかし、これは大きな間違いです。
広告は基本的に「うまくいったことは、うまくいかなくなるまで継続する」ことが鉄則です。
この鉄則を守らないと、せっかくうまくいき始めた集客も効果が薄れる恐れがあります。
広告がうまくいき始めたら、別の広告や広告内容などに浮気せずに、うまくいかなくなるまでやり続けましょう。
そうやって、集客を「安定」させることが、飲食店が目指したい真のゴールです。

4.まとめ

広告で高い集客効果を得られるかどうかは、有料や無料などといった広告の料金プランが問題なのではなく、飲食店に合ったターゲット層を正確に絞ることと、広告の費用対効果の測定が鍵を握っています。
現在、広告を出しているのに集客効果を実感できていない飲食店の経営者さんは、ぜひこの記事で紹介している方法を参考にして、より集客効果の高い広告を打ち出せるようにしてください。

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