なかなかチラシが集客に結びつかないというお悩みをお持ちの飲食店オーナーさんにとって、「これをやれば成功するチラシのテンプレートが欲しい」というのは切実な思いですよね。
その通りに作るだけでいいのですから、それほど知恵を絞らなくていいですし、それでいて抜群の集客力を持っていたら経営がどれだけ楽になることか…。
実は、売れるチラシには必ずと言っていいほど、とある“7つの項目”が含まれています。
この7つの項目をテンプレート化してチラシに盛り込むだけで、今まで知恵を振り絞って作ってきたチラシよりはるかに効果の高いチラシを作成することが可能なのです。
もちろんそれぞれの項目にも工夫が必要ですが、なぜこの7項目が必要なのかという部分をご理解いただくと、集客につながる成功チラシの法則見えてくると思います。
Contents
1.集客に結びつかない飲食店チラシの典型パターン
すでに試したチラシによる販促がうまくいかなかったという飲食店オーナーの方々はまず、これまでに実践したチラシ集客がいかに該当していないかチェックしてみてください。
ちなみに、以下の3項目はすべて「集客に結びつかないチラシ」の3要素です。
1-1.お店、メニューの紹介しか書かれていない
飲食店のチラシなので、お店の所在地やメニューなどが基本情報になるのは当然です。もちろんそのこと自体は間違いではないのですが、それしか書かれてない場合はお客さんにリーチしません。
なぜなら、それだけだと他の飲食店のチラシと変わらず、お客さんにとって魅力がないのと同時に、そのチラシだけに注目する理由がありません。
1-2.お店のコンセプトで差別化したつもりになっている
それならば差別化をしようということで、お店のコンセプトやこだわりをチラシに盛り込むというのも、よくある手法です。
しかし、これも残念ながら多くの飲食店がすでにやっていることです。しかも飲食店のコンセプトというのはオーナーさんが思っているほどお客さんにとっては重要なことではなく、細かい違いにまで気づかないことがほとんどです。
凝ったコンセプトであるほどお客さんにとっては難しく伝わってしまうので、コンセプトによる差別化が逆効果になることもあります。
1-3.他の飲食店チラシに埋没してしまっている
メニューやお店、そしてコンセプトの紹介。チラシのスペースが限られているとはいえ、これだけで終わってしまっているチラシは、かなりの確率で他の飲食店チラシと一緒に埋没してしまいます。
飲食店オーナーさんにとっては自店の凝りまくったチラシであっても、それがポストに投函された人にとってはOne of Them(たくさんの中の1つ)であり、他のチラシと書かれていることがそれほど変わらないのであれば埋没し、読まれることなく捨てられてしまいます。
では、どうすれば埋没を防いでお客さんにリーチするチラシになるのでしょうか。
2.リーチする飲食店チラシの2大ポイント
お客さんにリーチする飲食店チラシには、大きく2つのポイントがあります。
その2つのポイントを押さえた内容になっていることが、まずは大前提になるとお考えください。
2-1.お客さんにとって魅力的なオファーがある
お客さんが飲食店に行きたいと思う時は、自分が楽しいと思える「何か」があるからです。
それは料理でも良いですし、オーナーさんとのお喋りでも良いでしょう。
自宅で済ますこともできる食事を、わざわざ飲食店まで足を運んでまで楽しもうというのですから、その「何か」はお客さんにとってかなり魅力的である必要があります。
これを伝えるとなると、お店の情報やメニューの紹介だけでは弱いということに、お気づきいただけましたでしょうか。
では、何が足りないのでしょうか?
2-2.「モノ」ではなく「コト」がオファーされている
経済学では個人消費を「モノ消費」と「コト消費」に分類しています。
飲食店で食事をしたりお酒を飲むという消費は、コト消費に分類されます。
料理やお酒というモノを消費しているように見えますが、それだけなら家で済ませることもできるので、家で食べるために食材や総菜を買うことはモノ消費ですが、飲食店に行くとそれはコト消費です。
コト消費である飲食店に来てもらうには、モノではなくコトをオファーする必要があります。
お客さんが喜びそうなシチュエーションやイベント、キャンペーンなどによって、お店に行く「コト」が魅力に感じられるようなオファーをするのです。
クリスマスや新年会など定番のイベントでも良いですし、お店にとっての記念日イベント、誕生日などお客さん個人に関わるイベント、〇〇キャンペーンといったように季節の食材などを使った割引イベントなど、アイディアは無限にあると思います。
これらはすべていつもと同じように営業をしているだけですが、そこにイベントやキャンペーンといった特別感が乗っかることによって「コトのオファー」となります。
3.売れるチラシのテンプレート7項目
それでは、売れるチラシには必ずあるテンプレート7項目をそれぞれ順に解説していきましょう。これらの要素をチラシに盛り込むことで、集客率は格段に変わります。
3-1.魅力的なオファーがそのままキャッチコピーになっている
モノではなくコトのオファーをするべき、と前章で解説しました。チラシを制作する際には何か一押しとなる「コトのオファー」を決めて、それをキャッチコピーにします。
理由はもちろん、そのチラシで何を伝えたいのかを最も大きな字で分かりやすく表示してリーチさせるためです。
3-2.お客さんに問いかけがある
最も伝えたいことをリーチさせるには、チラシがお客さんに何かを問いかけ、疑似的な会話を成立させることが有効です。
「この冬、〇〇が恋しくなりますね」
「こんなお店があったらいいと思いませんか?」
「〇〇がこの1,980円で食べ放題ならいいと思いませんか?」
といったように、お客さんの心の中にある要望を言い当てることができれば、その人はチラシをしっかりと見てくれるでしょう。
3-3.オファーの提示と説明
前項で解説したような呼びかけに対して、次はその答えをオファーします。問いかけたことに対して「確かにそうだ」と思った人に、その答えを提示するわけです。
そのオファーはイベントの開催やキャンペーン価格、季節限定メニューなど何でも良いのですが、そのオファーが実現したことの説明が必要です。
例えば高級和牛を安く提供するオファーであれば、「生産者より一頭買いで実現」といったように、そのオファーを実現できた企業努力を見せるとオファーの内容に価値を感じてもらいやすくなります。
3-4.お客様の声
スペースがあれば、お客様の声を紹介するのも有効です。初めて来店しようとしている人にとって、そのチラシの主であるお店のことは何も知らない未知の世界です。
そこにお客様の声があると、その店を経験した人はどう感じているのだろう?と興味を持ってもらいやすくなります。
飲食店ポータルサイトの「食べログ」が成長したのも、実際に来店した人の口コミ情報があるからで、そのお店に対する第三者の評価に関心を持っている人がそれだけ多いということです。
3-5.来店特典
チラシを受け取った人に特別感を感じてもらい、すでに興味を持っているオファーに加えてさらに特典を提示することで、よりその人は来店に近づきます。
「このチラシ持参の方に生ビール1杯サービス」といったように、それほど大きな特典ではなくても、チラシを持っている人を特別扱いすることが重要です。
3-6.限定性
今回のチラシで一押しとなっているオファーに対して興味を持ってもらったら、すぐに行動に移してもらうための仕掛けが必要です。
そうでなければ興味を持ったものの、「そのうち行こう」と先延ばしにしているうちに忘れてしまうことも考えられるからです。
「〇月〇日まで限定」
「特別価格は〇月〇日まで」
といったように限定性を持たせて、今すぐ来店するという動機につなげましょう。
3-7.お店の紹介
いよいよ最後の項目に、ようやくお店の紹介情報です。限定オファーで興味を持ってもらった人が次に気になることは予算や、お店の場所、連絡先などです。
こうした情報を最初に持ってきてしまい、それ以外のオファーが特にないことで失敗しがちな飲食店チラシですが、このような順序にすることで見違えるようにリーチしやすくなります。
4.まとめ
これまでチラシによる集客がうまくいかなかったという飲食店オーナーさんがこの記事をお読みになった感想は、いかがでしょうか?
何か足りなかったものがあるという心当たりがあったら、次のチラシではぜひその部分を改善してみてください。
飲食店のチラシ集客は依然として十分通用する手法なので、チラシの中身にこだわって集客の成功につなげてください。
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