あなたのお店と他店舗を比較して、「同じものを扱っているはずなのに、なぜあのお店は繁盛しているのだろう?」と疑問をお持ちではありませんか?
繁盛店とそうでないお店では、一見同じものを扱っているように見えても、実は見えない部分でいくつもの違いがあることがあります。
そして、そのいくつか存在している違いこそが、繁盛店が共通して持っている特徴でもあります。
では、あなたのお店と繁盛店は、一体何が違うというのでしょうか?
客足の絶えないお店になるために知っておきたい繁盛店の共通点と、その共通点を踏まえた繁盛するための4つのステップを解説していきます。
1.繁盛店が持っている3つの共通点
同じ商品を扱っていて、同じような広告を出しているはずなのに、客足に差が出てしまうことは珍しくありません。
考えられることは全て行って頑張っているのに、繁盛の具合に差が出てしまっては納得できませんよね。
「なぜ、あのお店はいつもお客さんでいっぱいなの?」
このようなあなたの気持ちに応えるために、繁盛店が持っている3つの共通点について解説していきます。
1-1.独自のウリやコンセプトを持っている
繁盛店の多くは、競合にはまだ無い独自のウリや、コンセプトを持っています。
これは単に競合にはないウリやコンセプトを持っているということではなく、競合が満たすことができていない、お客さん達の「隠れたニーズ」を満たすことができているということです。
このことについて、具体例を交えてさらに紐解いていきましょう。
1-1-1.隠れたニーズを満たしている具体例
あなたは、星野リゾートの「リゾナーレ」をご存知でしょうか?
このホテルはターゲットとしているファミリー層の隠れたニーズを、見事に満たすコンセプトを持っている良い例です。
ファミリー層向けのホテルの多くは、自分達は子供がいる家族に対して理解があることと、その家族のことを考えた施設やサービスがあることをウリやコンセプトにして、競争しています。
しかし、星野リゾートはファミリー層の人達が抱えている、次に挙げる隠れたニーズに気が付きました。
「子供に優しい施設やサービスは嬉しいけれど、大人も楽しめる色気のある旅行にしたい。」
「せっかくの旅行だから、大人も楽しめる施設やサービスが欲しい。」
「旅行の時くらいは、親であることを忘れたい。」
星のリゾートはこれらの隠れたニーズに着目し、「大人のためのファミリーリゾート」という独自のコンセプトを作っています。
大人の気分が上がるようなおしゃれなデザインの客室や施設、大人達が楽しむためのアクティビティやレストランなどを作りました。
また、大人達だけで楽しむ時間が作れるように、子供を安心して預けることができる一時的な託児サービスや、アクティビティなども用意しました。
以上のコンセプトがターゲット層の大人達の心を鷲掴みにし、どんどんお客さんが来る繁盛したホテルになることに成功しています。
1-1-2.独自のウリ=お客さんの隠れたニーズを満たすこと
星野リゾートが先に述べたような成功を収めたのは、ターゲットであるファミリー層の子供に着目するのではなく、「子供を連れてくる大人達」に着目したことが大きいと考えられます。
競合が十分にアプローチしていなかった大人達に目を向けたからこそ、誰も満たすことができていなかったお客さんの隠れたニーズを発見し、それを満たす独自のウリやコンセプトを生み出すことができたのです。
これができたことでライバル不在の状態で商売ができるようになり、繁盛につながったといえます。
1-2.自分の店のウリを伝える方法を知っている
繁盛店は、どんなに素晴らしいウリとコンセプトを持っていても狙うべきお客さんに伝えられなければ、お客さんに来てもらうことはできず、お店を繁盛させることは不可能であることを知っています。
そのため、繁盛店はマーケティングや集客の重要性を理解しており、それらの知識やスキルを身に付けて実践するなど、狙うべきお客さんに知ってもらうための活動に力を入れている傾向があります。
つまり、繁盛店は独自のウリやコンセプトを多くのお客さんに認知してもらい、正しく売り込むことができる力があるため、市場に独自のウリをスムーズに浸透させ、お店の繁盛を狙うことができるといえます。
1-3.お客さん第一の精神を持っている
多くのお店は、商品やサービスを売ることを第一に考える傾向があります。
しかし繁盛店の多くはそれよりも、「お客さんが喜ぶこと」を第一に考える傾向が強いといえます。
「どうすれば、もっとお客さんを喜ばせることができるだろう?」
このような姿勢や考え方が土台にあるため、お客さんのことをよく見てよく知り、よく考えることができて、お客さんの隠れたニーズに気付くことができます。
その結果、お客さんの「実はそれが欲しかった!」に応える施策を行うことができ、多くのお客さんに来てもらうことが可能になり、繁盛することにつながります。
1-4.「お客さん第一」であることが繁盛の源
ここまでに述べたことから、お店に来て欲しいお客さんが本当に求めていることを知るからこそ、お客さんの心を鷲掴みにする商品やサービスの提供と、宣伝が可能になることをご理解いただけたと思います。
つまり、「お客さん第一」である姿勢と考え方が、自分のお店が繁盛する源となります。
2.繁盛店になるための3つの見直しポイント
先ほど解説した多くの繁盛店が持つ3つの共通点を踏まえて、どんどんお客さんを集めるための3つの見直しポイントを挙げていきます。
ぜひ参考にしていただき、あなたのお店の現状と比較してチェックしてみてください。
2-1.競合と同じウリやコンセプトになっている
先ほど述べた星野リゾートの例から分かるように、独自のウリやコンセプトを持つには、お客さんが持っている隠れたニーズを知ることが重要となります。
お客さんの隠れたニーズを知る必要性はあまり知られていないことに加えて、そのニーズを洗い出すことは簡単ではありません。
だからこそ、このことを意識して実践することができれば、競合と同じようなウリやコンセプトであることから脱出することが可能になります。
2-2.宣伝不足
自分のお店のウリやコンセプトに自信や思い入れがあるほど、「良いものを提供すればお客さんが来てくれるはずだ」という状態に陥りやすくなります。
しかし残念ながら、どんなに良いものを提供していても認知してもらえなければ、お客さんに来てもらうことは難しくなります。
また、最もよくある宣伝の間違いの1つとして、ターゲットを特に絞らずにSNSやポータルサイトなど、流行りのツールの使用や競合を真似て宣伝を行うことが挙げられます。
これは、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」の状態と同じなので集客の効率が悪く、本当に来て欲しいお客さんに宣伝がほぼ届かないため、宣伝不足と同じ状態だといえます。
2-3.考え方がお店中心になっている
多くのお店は独自のウリやコンセプトを提供する時、または宣伝をする時に「どうすれば売れるだろうか?」、「こうした方がもっと儲かるかな?」などといった姿勢や考え方が中心となりがちです。
このように考えることは決して悪いことではなく、商売をするうえでは大事なことです。
ただ、このような気持ちを強く持ち過ぎてしまうと、お客さんよりもお店を中心とした考え方になってしまい、お店のウリやコンセプト、宣伝内容もその気持ちが滲み出てしまいやすくなります。
そうして売り込み色が強くなると、お客さんはその気持ちを敏感に感じ取るため敬遠されてしまうとともに、自分のお店が提供するものの良さを伝える機会が失われてしまう可能性があります。
また、お店中心の考え方になってしまうとお客さんの隠れたニーズに気付くことができず、競合と同じようなウリやコンセプトしか作れなくなってしまいます。
3.繁盛店になるための4つのステップ
繁盛店が持っている3つの共通点を理解し、あなたのお店の見直しポイントを把握することができたら、次に解説する繁盛店になるための4つのステップを実行してみましょう。
3-1.お客さん第一の姿勢と考え方を持つ
これまでに口を酸っぱくして何度も申し上げていますが、お客さん第一の姿勢と考え方を持つことは、お客さんの隠れたニーズを発見し、競合にはない独自のウリやコンセプトを生み出すために必要不可欠です。
繁盛店になるための全ては、ここから始まると言っても過言ではありません。
「お客さんをもっと喜ばせるには何をしたら良いだろう?」
「お客さんが心から欲しがっているものは何だろうか?」
このように、お客さん第一を土台にした考え方や姿勢ができるようになることが、後のお店の成功に大きく影響します。
3-2.お客さんの隠れたニーズを洗い出す
お客さん第一の重要性を理解出来たら、お客さんが本当に求めているニーズを、お客さんの気持ちを考えながら洗い出しましょう。
あなたのお店に合うターゲット層が定まっていれば、どうすればお客さんはあなたのお店に来たいと思うか考えやすいはずです。
また、競合の商品やサービス、広告などをお客さんの立場に立って手に取ってみることも有効です。
競合が提供しているものに対して、良いなと思う部分を取り入れることも大切ですが、「もっと○○があれば良いのに」、「もっとこうすれば便利なのに」などと感じたらしめたものです。
なぜなら、そのように感じられたものは、お客さんが持つ隠れたニーズと一致している可能性が高いといえるからです。
3-3.マーケティングや集客に力を入れる
お客さんの隠れたニーズに気付くことができたら、次に必要となるのはマーケティングや集客です。
「どうすれば、少しでも自分達が提供するものの良さをお客さんに知らせてあげることができるだろう」という視点に立って、集客施策を考えていきましょう。
また、集客をする際には、お客さんはどのように情報を検索しているかを考え、良く利用されると考えられるツールやサービスを利用すると、効率的な集客が可能になります。
例えば、比較的若い年齢層ならインスタグラムやLINEなどのSNSを中心とした集客方法が良いと考えられます。
また、近隣住民に知って欲しいのならポスティングなども検討する必要があります。
以上のように、お客さん第一に考え、お客さんに対する理解が深ければ、どのツールを使ってどのように広告を行うことが効果的なのかという適切な方法が分かるようになります。
3-4.継続して改善を行う
お客さんの隠れたニーズを満たす独自のウリやコンセプトの作成と、宣伝が1回成功したからといってそれで満足してはいけません。
なぜなら、そのたった1回でお客さんのニーズの全てを十分に満たすことができるとは限らないからです。
むしろ、お客さんにもっと喜んで欲しいという気持ちがあれば、改善点やさらに良いアイディアはいくらでも出てくるはずです。
また、行った集客施策に対して「今回打ち出した内容の何が好評だったのだろう?」、「うまくいかなかった原因は何だろう?」という分析と改善を実行するPDCAサイクルを継続して行うことが、繁盛店になるためには必要不可欠です。
以上のことができればサービスの質は向上していき、それがお客さんに喜ばれるおもてなしにつながり、より多くのお客さんの心を掴んでいくことができるはずです。
4.まとめ
多くの繁盛店が持っている一番の共通点は、「もっとお客さんに喜んでもらいたい」というお客さん第一の考え方と姿勢を持っていることです。
これができているかできていないかで、同じことをしているようでも、出来上がるものは全く違うものになります。
今回の記事で解説した、繁盛店になるための3つの見直しポイントと、具体的な4つのステップをぜひ参考にしていただき、あなたのお店を今まで以上にお客さんでいっぱいにすることに役立ててください。
こちらの記事も参考にしてくだい。