世の中が盛り上がるイベントを集客につなげたいとお考えの飲食店オーナーは多いと思います。
また、飲食店としても独自のイベントを企画して、それを集客につなげたいというお考えもあるでしょう。
飲食店は本来こうしたイベントとの親和性が高く、とりわけイベント好きな日本人の国民性もあって、すでに多くの飲食店ではイベントに絡めた集客方法が実践されています。
それでは、具体的にどんなイベントが飲食店の集客につながるのか、そしてイベントをどのように開催すれば集客に役立つのでしょうか。
その基本的な考え方から活用したいイベント、そして集客につなげる方法論を解説します。
Contents
1.イベントは飲食店の集客チャンス
飲食店というのはそもそも、非日常の体験や空間を提供する場所です。そのため日常とは違うイベントとの親和性が高く、集客に大いに役立てるべきです。
1-1.日本はイベント大国
日本人はお祭り好きな国民性を持っているので、年間を通じて実に多くのイベントがあります。
元から日本にあった伝統的なイベントだけでなくハロウィンやクリスマスなど欧米のイベントを「独自の解釈」で定着させてきました。
このように年間を通じてたくさんのイベントがあるということは、飲食店にとってそれだけ多くの集客チャンスがあるということです。
1-2.イベントで財布の紐が緩む消費者心理
非日常な環境や体験で財布の紐が緩みやすいというのは、人間の普遍的な心理です。
日常の買い物では10円で安い野菜を買い求める人であっても、海外旅行先の土産物店では値段をあまり気にせず大胆に買い物をする、といった具合です。
年間を通じて催されているイベントでは、こうした非日常的な心理が生まれやすくなります。飲食店として、これを集客にいかさない手はありません。
1-3.イベント集客で重要なのは季節感
日本人には季節感を重んじる国民性があります。古くから四季の移ろいを楽しみ、そこに価値を見出してきただけに、その価値観は現代の日本人にも健在です。
この傾向を踏まえて、飲食店のイベント集客においても、この季節感を重視するべきです。
例えば、夏の終わりに際して「秋本番!松茸フェア」というキャンペーンを飲食店チェーンがやっていたとすると、多くの人は「そうか、もうそんな季節か」と感じるはずです。
その人がその飲食店に入ったら、きっと秋を感じられるようなメニューを選ぶでしょう。
このように季節を感じさせるイベントや、季節感を楽しむことを提案するようなイベントは消費者に伝わりやすいという傾向を知っておくと、イベント企画のヒントになります。
2.飲食店のイベント集客に活用したい季節行事
年間を通じてたくさんのイベントがある中で、飲食店が集客に活用しやすいものを季節ごと、そしてトレンドという分類でご紹介します。
2-1.1月~3月の集客イベント
1年のスタートであり、冬本番から春に向けての季節です。新しく何かが始まるというイメージを感じさせるイベントが目白押しです。
1月
- 正月
- 新年会
- 成人式
2月
- バレンタイン
- うるう年(4年に一度)
3月
- 送別会
- 卒業祝い
- 花見
2-2.4月~6月の集客イベント
春本番となり、特に4月は新生活が始まる時期として歓迎会などの開催が多くなります。母の日、父の日という機会があることも集客に重要な意味を持ちます。
4月
- エイプリルフール
- 歓迎会
5月
- ゴールデンウィーク
- 母の日
6月
- 父の日
- 梅雨
2-3.7月~9月の集客イベント
夏という活発な時期と、「食欲の秋」が始まる時期を含みます。開放的な時期でもあるので外食の機会も多くなります。
(7月)
- 七夕
- 海開き
- 花火大会
(8月)
- 花火大会
- お盆、夏休み
- 高校野球大会(地元の高校応援)
(9月)
- 敬老の日
- シルバーウィーク
- 食欲の秋
2-4.10月~12月の集客イベント
1年の最後にあたるこの時期は本格的な食欲の秋であることに加えて、ハロウィンとクリスマスという一大消費イベントがあります。
10月
- ハロウィン
- 食欲の秋
11月
- 勤労感謝の日
- いい夫婦の日
12月
- クリスマス
- 年末年始カウントダウン
- 年越し準備
2-5.トレンドや大きなニュースに合わせたイベント集客
季節ごとの行事はそれぞれの時期が決まっていますが、それ以外にもスポット的にやってくるビッグイベントも、飲食店の集客に大いに活用することができます。
- オリンピック(夏、冬交互なので2年に一度)
- サッカーワールドカップ
- その他スポーツイベント
3.飲食店の集客にイベントを活用する方法
実際に挙げてみると実に集客につなげられそうなイベントが実にたくさんあることがお分かりいただけたと思いますが、それではこうしたイベントをどのように飲食店の集客につなげれば良いのでしょうか。
3-1.限定メニュー
季節ごとのイベントや旬の食材を使った限定メニューは非日常感を演出しやすく、またその時期だけしか食べられないということで来店動機につなげやすいメリットがあります。
- お正月限定メニュー
- 夏限定メニュー
- クリスマス限定メニュー
- バレンタイン専用コースメニュー
- 親孝行母の日コース、父の日コース
などなど。
この他にも季節行事にからめたイベントメニューはいくらでも考案できると思います。
3-2.パーティー、イベント
季節行事に合わせて飲食店主催のイベントを企画するのも、集客力につながります。
- ハロウィン仮装パーティー
- クリスマス会
- 花火大会ツアー
- 夏の屋形船イベント
こうしたイベントは集客力につながるのと同時に、お客さん同士のコミュニティも作られるため、こうしたお客さん同士が集まる場として飲食店を選んでもらう動機にもつながります。
3-3.割引イベント
金銭的なメリットは直接的で、即効性があります。集客力が弱くなる時期にそれを補うようにイベントを企画するのも有効です。
- 梅雨時期の雨の日割引
- 花火大会の日は浴衣割引
上記の例では、飲食店の集客力が弱くなる6月や8月の対策として有効でしょう。
3-4.常連客向けのイベント
常連のお客さん同士のコミュニティを作るメリットをすでに解説しましたが、それをさらに促進するためのクローズドイベントも有効性があります。
- 周年イベント
- 店主の誕生日イベント
- 常連さんの誕生日イベント
- 店のスタッフの誕生日イベント
- 年末の「今年もありがとうございました」という趣旨のパーティー
主にお酒を出すような飲食店でよく用いられている集客イベントですが、他の業態でも有効です。
まとめ
飲食店はイベントの親和性が高いという視点から、各種イベントを集客に役立てる方法を解説してきました。
これをお読みになった上で、イベントを活用しないのはもったいないと感じていただけたのではないでしょうか。
それほど大がかりな仕掛けは必要ないので、まずは小さな規模でできることから試してみてください。
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