美容室の集客方法にはポータルサイトやSNSなど、様々な種類があります。
しかしその一方で、あらゆる集客方法を試してみてもこれといった効果を感じられない、または集客できたとしても新規からリピーターにつなげることができないといった悩みを抱えている方は多いことでしょう。
では、なぜ積極的に宣伝しても集客につながらない、もしくはリピーター獲得につながらないのでしょうか?
その理由と、集客力をアップさせる有効な方法について解説したいと思います。
Contents
- 1.美容室への集客ができない原因
- 2.代表的な美容室への集客方法9選
- 3.美容室の集客で注力すべき宣伝媒体の選び方
- 4.美容室の集客で気をつけるべきこと
- まとめ
1.美容室への集客ができない原因
集客媒体にはチラシやSNSなど数多くの種類があり、うまく利用することで美容室の魅力をお客さんに伝えることができるものが揃っています。
しかし、これらの集客媒体をいくつも利用しているのに期待したほどの集客効果を得られていない場合は、集客媒体に問題があるのではなく、宣伝内容を見直す必要があると考えられます。
宣伝内容のどこを見直せば良いのか洗い出すために、まずは美容室への集客がうまくできない原因を探っていきましょう。
1-1.今すぐ美容室に行きたい人に届いていない
宣伝を頑張っているのに美容室への集客効果があまり実感できていない時の主な原因として、「今すぐにでも髪型を変えたい」や「今ちょうど美容室を探していた」など、今すぐ美容室を必要としている人に宣伝が届いていないことが考えられます。
これは、美容室が使用している集客媒体とお客さんが使用している検索媒体が一致していない可能性が考えられます。
美容室側とお客さん側で利用している媒体にズレが生じてしまうと、どんなに頑張って宣伝しても来店に繋げることが難しくなってしまいます。
この問題を解決するためにも、後述する媒体の選び方を参考に、どの集客媒体が自分の美容室に適しているのか見直してみましょう。
1-2.お店の魅力をきちんと宣伝できていない
現在のあなたの美容室の宣伝は、どのような内容になっているでしょうか?
非常によくある例として、次の様な内容を列挙しただけの宣伝が見られますが、あなたの美容室も似たような宣伝内容になってはいませんか?
- 店名
- コンセプト
- メニューと価格
- 住所と地図
- 電話番号
- 営業時間
もしこのような宣伝を行っているならば、あなたの美容室がどんなに良いサービスや接客を行っていてもその魅力がお客さんにきちんと伝わらないため、来客やリピーターに繋げることは難しいといえます。
特に、広告媒体を利用したクーポンなどで来店するお客さんは初回狙いがほとんどであるため、リピーターにつなげるためには「このお店に来て良かった」と思ってもらうことが非常に重要になります。
宣伝メッセージの具体的な作り方については後述しますが、多くの競合の中から抜きん出て「このお店に行きたい」と思ってもらうためには、競合がやりがちな手法とは別のアプローチをする必要があることを覚えておいてください。
1-3.お客さんが来店した時に広告以上の接客ができていない
お客さんはあなたの広告を見て、期待を込めてわざわざ足を運んで来店してくれています。
そのことを念頭に置いて接客ができているでしょうか?
お客さんがリピーターになるかどうかは、お店での接客満足度にかかっているとっても過言ではありません。
そのため、美容室側はお客さんに「ここに来て良かった」と思ってもらえるように、最初から最後まで、お客さんが「何を求めて」来店し、「何を得られれば」心から満足してもらえるのかということに気を配る必要があります。
2.代表的な美容室への集客方法9選
美容室への集客方法として代表的なものを、9つ厳選してご紹介していきます。
集客方法には比較的年齢が若い人向けや、近隣住民への周知に特化したものなど、集客媒体によって得意とするターゲットが異なります。
そのため、あなたの美容室のターゲット層を考慮したうえで、どの集客方法を利用するか精査してください。
2-1.美容室の集客その1.チラシのポスティングや新聞の折り込みチラシで集客する方法
チラシのポスティングや新聞の折り込みチラシは最も古典的な方法であり、美容室の近隣住民へ宣伝するのに効果的です。
①チラシのポスティング
チラシは相手に手に取って見てもらうことで初めて、リーチすることができます。
そのため、クーポンやティーバッグなどのささやかなプレゼントを添えるなど、手に取ってもらうための工夫をする必要があります。
②新聞の折り込みチラシ
新聞の折り込みチラシは、新聞を購読している比較的年齢層の高いターゲットに対して宣伝効果を見込むことができます。
もし、ターゲットが20代や30代など比較的若い年齢層であるならば、別の広告媒体を選ぶ方が良いと考えられます。
2-2.美容室の集客その2.フリーペーパーや美容室検索ポータルサイトを利用した集客
フリーペーパーは読者層がある程度絞られているため、フリーペーパーの購読者と集客ターゲットが一致していれば高い集客効果が期待できます。
また、美容室を探すための方法として美容室検索ポータルサイトはポピュラーであるため、ぜひ利用したいところです。
美容室検索ポータルサイトにはいくつか種類があり、それぞれ特徴が異なるため、次に解説するポイントを参考にして、ご自身の美容室に合ったものを利用してみてください。
①ホットペッパービューティー
美容室検索ポータルサイトで代表的なものといえば、ホットペッパービューティーでしょう。
ユーザー数やPV数が他の美容室検索ポータルサイトと比べて圧倒的であるため、集客力やユーザー認知度はかなりのものです。
掲載は有料であり、掲載費用は比較的高い方ではありますが、更新がしやすい機能性や高い集客力を考慮すると、一概に高いとは言い切れません。
また、ホットペッパービューティーを始めとした美容室検索ポータルサイトは、目先の広告掲載費だけでなく、費用対効果を考えることが集客効果を実感するためにも非常に重要です。
②楽天ビューティー
楽天ビューティーはホットペッパービューティーなどと比べると、新しい美容室検索ポータルサイトではありますが、楽天というネームバリューと楽天からユーザーを誘導していることから高い集客力があり、しかも広告の月額固定費は無料で成果報酬型となっています。
楽天ポイントを多く保有している20代から40代の女性や、主婦の方が主なユーザーであるため、このような方々をターゲットとしているなら集客効果を期待することができます。
③ビューティーパーク
ビューティーパークは、掲載店舗数が業界最大規模の老舗サイトです。
掲載費用は楽天ビューティーと同様に、基本的に無料で掲載でき、1件あたり1,000円の成果報酬型となっています。
集客力を考えるとホットペッパービューティーなどの方がおすすめですが、基本掲載料が無料なので利用してみても良いと考えられます。
④EPARKビューティー
EPARKビューティーは、予約の順番受付ができるという特徴があります。
成果報酬型プランが導入されていますが、上位表示させるには追加オプションプランに加入する必要があります。
2-3.美容室の集客その3.SNSでの集客
SNSを利用した集客は、どの業界でも当たり前の方法となっています。
非常に多くのアクティブユーザーにアピールできるうえに、シェアなどで拡散されることで大きな集客効果が見込めるメリットがありますが、SNSにはそれぞれ異なった特徴があるため、複数のSNSに同じ投稿をするよりも、それぞれの特徴を知ったうえで適切な投稿をした方がより集客効果が期待できます。
そこで次に、集客において使われている3つの主なSNSについて、それぞれの特徴を解説するので参考にしてみてください。
①インスタグラム
インスタグラムは20代から40代がメインユーザーであり、10代のユーザーも他のSNSと比べて多い傾向にあります。
また、男女比でいえば女性の方が多いといえますが、男性も活発に利用しています。
インスタグラムは他のSNSと違って動画や画像の見せ方が重要であり、話題性があってユニークな投稿の方が集客率が高くなります。
ただ、インスタグラムは投稿の鮮度だけでなく、投稿自体の質や関連性の高さなども重要視されているため、フォロワーと積極的にコミュニケーションを取るなどして、美容室とフォロワーとの関連度を上げる努力が必要になります。
また、ハッシュタグを入れることで投稿を見てくれるユーザーが増え、集客効果が高まることが期待できます。
②フェイスブック
30代から40代が主なユーザー層であり、10代など比較的若い年齢層の利用率は低い傾向にあります。また、女性よりも男性の方が利用率が高いようです。
フェイスブックを利用する上で気を付けたいのは、投稿が時系列順に並ぶわけでないことです。
フェイスブックは情報の鮮度や定期的な投稿の他に、いいね!やコメントなど、共感性の高い投稿を重視する傾向があるため、相手にしっかり内容が伝わるように詳しく文章を書き、画像や動画も使った方がリーチ率が高まる特徴があります。
③ツイッター
ツイッターのユーザーは20代から40代など、比較的若いユーザーが多く、10代のユーザーもフェイスブックより多い傾向にあります。
ツイッターは時系列順に投稿が並ぶため、最新の投稿が見てもらいやすい反面、頻繁に投稿しないと競合他社に埋もれてしまう可能性があります。
ツイッターを使う際は「髪がツヤツヤになるヘアケアの方法」など、お役立ち情報を発信するなどしてリツイートも狙うようにすると良いでしょう。
投稿に不備があってもそのまま拡散されてしまうケースがあるため、投稿する前に一呼吸おき、投稿内容に不備がないか確認してから投稿することを推奨します。
2-4.美容室の集客その4.ユーチューブでの集客
ユーチューブは視覚的な宣伝効果が高いことや、スマートフォンから手軽に視聴する人が多いことから、集客方法として採用してみると面白い媒体です。
ユーチューブの良いところは視覚的にアピールできるだけでなく、音も有効に使えるところです。
このことから、美容師の話し方や接客時の雰囲気、美容室の雰囲気や空気感も伝えやすいと考えられます。
また、美容室や美容師の雰囲気を伝えるとともに、「おしゃれなヘアアレンジを家で簡単に行う方法」など、ユーザーに喜ばれる情報を動画にして配信するのも良いでしょう。
2-5.美容室の集客その5.LINE公式アカウント(旧LINE@)
LINEはフェイスブックやツイッターなどと比べると拡散力が低いといえますが、その代わり情報伝達力が優れています。
LINEはプッシュ通知によるユーザーへの注意喚起力が高いというメリットがあるため、新着情報がリーチしやすく、忘れられにくいという強みがあります。
ただし、投稿を乱発するとプッシュ通知が迷惑がられてしまい、美容室への好感度が下がってしまう恐れがあるため、イベントやキャンペーンなどの期間に合わせて、クーポンやイベント情報などのお客さんにとってメリットがある配信をすることが重要です。
2-6.美容室の集客その6.Googleマイビジネス
あなたは外出中などに、「現在地から近くにある飲食店を探したい」などと考えた時に、グーグルマップを利用したことはありませんか?
今は店舗を探す時にGoogleマップを利用することがポピュラーな方法となっていますが、お店がGoogleマップに表示されるためには、Googleマイビジネスを利用する必要があります。
これはつまり、Googleマイビジネスを導入すれば、自分のいる位置から近いところにある美容室を探している人に簡単にアプローチできるということであり、ポータルサイトやSNSなどと併用すれば集客の幅が広がるということです。
美容室に辿り着いてもらうためには、とにかく検索から見つけてもらうことが重要です。
以上のことから、美容室のGoogleマイビジネスのページを立ち上げ、所在地や美容室内の雰囲気など、お客さんが美容室を探す時に判断材料とすると考えられる情報を充実させることに努めましょう。
そうすれば、お客さんが美容室を探そうと検索をかけた時点から、競合と差をつけることが可能になります。
2-7.美容室の集客その7.ブログ
毎日のようにスタッフブログを書いているのに、集客につながっている気がしないと悩んでいる美容室は多くあります。
このケースの多くはブログの内容が日記のようで、お客さんの要望に応えていないことがほとんどです。
ブログを集客ツールとして使うならば、まずはお客さんがヘアケアに対して抱いている悩みや希望などをキーワードとして洗い出し、そのキーワードに則した記事を書くようにしてみましょう。
このようにして、ブログ記事の内容をヘアケアや髪の悩みなどに関連性を持たせるとともに、お客さんが抱いている髪に対する悩みや希望などに応える内容を書くことができれば、ブログを集客効果のある媒体に成長させていくことができます。
2-8.美容室の集客その8.ホームページ
チラシやSNSなどに宣伝を通して、ホームページに来るお客さんは大勢いらっしゃいます。
そのため、美容室がホームページを持っているかどうかは美容室自体の信用に大きく影響するので、更新は怠らないようにしましょう。
ホームページに新着情報などの新鮮な情報を掲載するとともに、お店のこだわりや店内の写真など、お客さんに美容室の良さが伝わる情報を丁寧に掲載すれば、信頼性を高めることが可能です。
2-9.美容室の集客その9.インターネット広告
美容室を大勢の人にアピールして集客をするには、インターネット広告も効果的です。ここでは、美容室が利用することで効果を発揮することが期待できる2つのインターネット広告をご紹介します。
①リスティング広告
リスティング広告とはGoogleなどの検索エンジンで検索した時に、その検索結果に則して表示される広告のことです。
この広告は検索結果の一覧ページの上部に表示されるうえに、あなたの美容室に来る見込みの高いユーザーに絞って広告を表示することができるため、効率的に集客することができます。
②SNS広告
フェイスブックやツイッター、インスタグラムなどの主要なSNSには広告機能が備わっています。
例えば、フェイスブック広告は広告を配信するターゲットを性別や年齢、居住地域などといった細かい項目から設定することができるため、比較的成約率が高いターゲットユーザーに絞ってアプローチすることが可能です。
インスタグラム広告はフェイスブック広告と連動していることから、インスタグラムでもターゲットを狙い撃ちしてアプローチすることができます。
ツイッター広告はユーザーのツイートと関連性の高い広告の発信や、比較的安いコストで広告を出すことが可能ですが、フェイスブックよりもターゲティング精度は劣るようです。
どのSNS広告も利用することで集客効果が見込めますが、最大限に力を発揮してもらうためには、美容室側のターゲティングが的確であることが必須となります。
※インスタグラムの広告はFacebookと同じページから広告出稿できます。
3.美容室の集客で注力すべき宣伝媒体の選び方
美容室の集客に使える媒体の種類と、それぞれの特徴をご理解いただけたところで、主要駅の近くで営業している場合とそうでない場合で、注力すべき宣伝媒体の選び方を解説します。
ご自身の美容室の立地と照らし合わせて、参考にしてみてください。
3-1.主要駅の近くで営業している場合
SNSやポータルサイト、ホームページやブログなどは、基本的にどのような立地の美容室にも必要な集客媒体となります。
主要駅の近くの場合はフリーペーパーを利用するのも有効であると考えられます。
また、美容室を検索する際に「〇〇駅 美容室」といったキーワードで探すことが予想できるので、Googleマイビジネスやリスティング広告を利用すると効果的だと考えられます。
3-2.駅から離れていて利用数の少ない駅の近くの場合
駅から離れた場所で美容室を経営している場合、近隣住民も重要な顧客となります。
そこで、基本的な集客媒体に加えてチラシのポスティングも検討すると良いでしょう。
ターゲットとしている年齢層によっては、新聞の折り込みチラシを利用する手もあります。
また、利用者数が少ないかつ、一見分かりにくい場所で営業している場合は、見つけてもらいやすくするためにGoogleマイビジネスを利用した方が良いでしょう。
4.美容室の集客で気をつけるべきこと
ここまでにいくつもの集客方法を解説してきましたが、美容室の集客にあたって気を付けるべきことが主に2つあります。
わざわざ来店してくれるお客さんに心を込めて接客するためにも、ぜひ覚えておいてください。
4-1.一度にたくさんの集客方法に手を出さない
出来る限り集客効果を上げたい気持ちは分かりますが、だからといって一度にたくさんの集客方法に手を出すことはおすすめしません。
それはなぜかというと、あれこれと手を出してしまうとそれぞれの集客方法の効果検証がおろそかになってしまい、集客効果を十分に発揮することが難しくなってしまうからです。
以上のことから、まずはホームページやポータルサイト、SNSなどポピュラーな集客方法や自分の美容室に合った集客方法をいくつかピックアップし、それを育てていく方が良いでしょう。
集客効果を実感するためにはある程度の時間が必要であるため、焦らずじっくり取り組むようにしましょう。
4-2.集客に集中しすぎてサービスの質が下がらないようにする
集客はお客さんにお店まで足を運んでもらうための手段であり、本当の意味でお店の顧客になってもらうためには、お店での接客でいかに満足してもらうかが鍵となります。
そのため、集客に集中するあまりサービスの質が下がらないように、目の前のお客さんにしっかり気を配ることを忘れないようにしましょう。
まとめ
どんなに宣伝をしてもなかなか新規顧客が獲得できず、リピーターの定着につながらないと頭を悩ませている美容室は、思いのほか多くあります。
しかし、そのような悩みには必ず原因があり、集客方法や宣伝内容、接客の姿勢など、改善できるところを洗い出し、1つ1つ改善していくことに努めれば、その悩みから解放されることは十分可能です。
数多くある競合の中から「この美容室だからこそ行きたい」と言ってもらえる美容室になるためにも、今回ご紹介した集客方法や宣伝内容の作り方をぜひ役立ててください。
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