美容室の多くは顧客を獲得するために日々集客の努力をしていますが、どんなに繁盛しているお店でも苦労しているのは平日の集客です。
平日の集客が休日と比べて人が少なくなってしまうのは仕方のないことですが、週の5日は平日であることを考えるとそうも言っていられません。
そうであるにもかかわらず、「平日もお客さんが来ることが大事なのは分かっているけれど、どうしたら良いのかわからない」といった声をよく耳にします。
美容室が平日に効果的な集客をするためには休日よりも工夫が必要になるので、平日の集客を成功させるコツと、具体的な方法をお教えします。
1.美容室の平日の集客を底上げするコツ
冒頭でも申し上げた通り、美容室の平日の集客が土日祝日に比べて人が少ないのは仕方ないことです。しかし、週に5日もある平日で暇を持て余してしまうと、かなりの確率で経営が危うくなってしまいます。
「平日の集客が大事であることは分かっているけれど、どうしたら良いのかわからない」
このような声にお応えするために、初めに美容室の平日の集客を底上げするためのコツをお教えします。
1-1.平日に来店しやすいターゲット層に切り替える
平日の集客に悩んでいる美容室の多くは、土日祝日と同じような層をターゲットにしていることがほとんどです。
平日は仕事や学校などがあり、休日とは明らかに生活スタイルが異なることから、ターゲットも平日の方が活動しやすい層に切り替えることが大前提となります。
例えば、平日の方が時間がある専業主婦の方や、平日休みのサービス業の方などが平日のターゲット層として考えることができます。
1-2.平日のターゲット用のサービスを作る
平日には平日ならではのターゲット層がいるということは、サービスやメニューも平日専用のものが必要だと考えることができます。
つまり、平日の方が動きやすい人達をターゲットとして絞ったら、その人達が魅力的に感じるメニューやサービスを用意することが肝心です。
1-3.平日の集客を底上げするコツは「平日専用の集客」をすること
先に述べたことをまとめると、平日と休日ではターゲットとなる客層が異なることから、メニューやサービスもそれに合わせて別に用意する必要があります。
つまり、平日の集客を成功させるコツは、「平日専用の集客」をすることです。
では、平日と休日では集客の内容が異なることをご理解いただけたところで、次に具体的な集客方法を解説していきます。
2.美容室のための具体的な平日専用の集客方法
ここからは、美容室のための平日専用の集客方法を具体的にご紹介していきます。
現在行っている集客と比較して、自身の美容室はどこから着手すれば良いのか洗い出してみてください。
2-1.ターゲットを徹底的に知る
繰り返しになりますが、平日は休日とは違う客層をターゲットにして、そのターゲットが利用したいと思うサービスやメニューを提供することが肝心です。そのためには、ターゲットを徹底的に知ることが重要となります。
そこでまずは、ターゲットを徹底的に知るための方法を解説します。
2-1-1.ターゲットを設定する
最初にやるべきことは、自分の美容室を好んで利用しそうな人達をリサーチし、どんな人達がターゲットとなるのかを設定することです。
ターゲットを設定する時には学生や会社員といった大きな括りで考えるよりも、1人の人物として考える方が具体性が増し、そのターゲットを軸とした集客がより相手の心に響くものになる確率が高くなります。
このことからターゲットを設定する時には、職業や年齢、服装や生活レベル、趣味趣向や買い物などをする際の基本的な考え方などを、誰が聞いても同じような人物をイメージできるくらいに明確にすることが理想です。
このターゲットを設定するうえで注意すべきポイントは、必ず平日の方が動きやすい人達をリサーチして設定することです。
美容室にとって都合の良い想像で作ることさえしなければ、ターゲットは専業主婦や平日休みのアパレル店員など、複数作っても構いません。
2-1-2.ターゲットが求めていることをリサーチする
ターゲットを設定ができたら、そのターゲットが何を求めて美容室に来るのか、どんなことを今すぐにでも解決したいと考えているのか徹底的にリサーチしましょう。
これが、ターゲットが魅力的だと感じるサービスやメニューの質に大きく関わってきます。
どのようにしてリサーチすれば良いかというと、他の美容室に対する口コミを見てみるという方法があります。
いくつも見て回っているうちに、ターゲットが何を求めているのか少しずつ見えてくることが考えられます。
また、自分自身が他の美容室に行き、そこのメニューやサービスについて良いと思ったことや、もっとこうだったら良いのにと感じたことをリストアップすることも効果的です。
良いと思ったことをすぐにでも自身の美容室に取り入れることはもちろん、「もっと○○だったら良いのに」と感じた部分をメニューやサービスの作成に利用することが大切です。
そうすることで、他の美容室では提供できていない満足感をターゲットに与えることが可能になります。
これこそが、多くの競合の中から抜きん出て成功するために必要なことだと言っても過言ではありません。
2-2.ターゲットが魅力に感じるサービスを作る
ターゲットが求めていることを徹底的にリサーチすることができたら、次にやるべきことは、そのターゲットが魅力的だと感じるサービスやメニューを作ることです。
リサーチの結果をもとに、ターゲットごとに今すぐ解決したい問題をカバーすることができ、他の美容室が満たすことができていないニーズや満足感を与えることができるものを作成しましょう。
簡単なことではないかもしれませんが、それぞれのターゲットのことを深く理解していれば、このようなメニューやサービスを作ることは可能です。
もし作りにくさを感じるのであれば、前のステップに戻ってさらにターゲットに対する理解を深めると良いでしょう。
また、メニューやサービスを作るポイントとして、その内容が一目で伝わりやすいネーミングを付けることも大切です。
2-3.作成したサービスをアピールする
魅力的なサービスやメニューを作ることができたら、それをしっかりと宣伝してアピールを行い、できるだけ多くのターゲットに知ってもらうことに努めましょう。
そうやって多くのターゲットが「使ってみたい」と思い、来店してくれることで初めて平日の集客が成立するといえます。
それでは、ターゲットに作成したサービスやメニューをアピールするためのコツについて、解説していきます。
2-3-1.ターゲットの美容室の検索方法を知る
美容室を検索する時の方法は、ターゲットごとに異なる場合があります。
そこでまずは、洗い出したターゲットごとにどのように美容室を検索しているのか、何を解決したいと考えて美容室を探しているのかといったことを考え、検索方法を知ることに努めましょう。
流行や他の美容室が使っているからという理由で宣伝方法を選ぶよりも、洗い出したターゲットがどのように美容室を検索しているのか考えて宣伝を行った方が、効率良く相手の心に響くアピールをすることができます。
そうしてターゲットがSNSやポータルサイトの口コミ、グーグルマップを利用しているなどといったことが分かれば、効果的な宣伝を行うことができる媒体や手段を適切に選ぶことが可能になります。
2-3-2.サービスを効果的に宣伝するコツ
サービスやメニューを宣伝する時には、ただ内容を並べるのではなく、そのサービスやメニューを使うことでどのようなメリットがあるのか、どのような問題をどうやって解決できるのかを具体的にアピールすると効果的です。
人は具体的に想像できるほど魅力的に感じ、記憶にも残る傾向があるので、サービスを受ける前と受けた後の画像を見せるといったことや、似たような事例の体験談を掲載するのも効果的です。
以上のことから、宣伝をする際には「私もこのようなヘアスタイルになりたい」、「私もこのサービスを受けることでサラツヤ髪を手に入れたい」などを意識しましょう。
相手に「こうなりたい」と思う希望や問題を解決した後の姿を具体的に想像させるように努めましょう。
3.平日の集客をさらに底上げするためのテクニック
ここまでにお伝えした美容室における平日専用の集客方法を実践していただくだけでも、今まで以上の集客効果を期待することができますが、さらに集客力を底上げするためのテクニックもあります。
次にそのテクニックを解説するので、今までに紹介した平日の集客を行うためのコツや具体的な方法をご理解いただいたうえで、実際の集客に取り入れてみてください。
3-1.遅い時間に来店できる人も狙う
「美容室の平日の集客を底上げするコツ」では平日の方が時間のある主婦の方や平日休みのアパレル関係の方など、主に平日の昼から夕方の間に来店される可能性がある方をターゲットとして考えました。
しかし、平日は仕事をしていても遅い時間なら美容室に行けるという層もありますし、遅めの夜からの出勤なので、その前にヘアケアやスタイリングをして欲しいという層もあるかもしれません。
つまり、時間帯が早朝や夜でも、自分の美容室を必要としてくれるターゲット層がいる可能性があるということです。
このようにして、自分の美容室にマッチするターゲット層を見つけ出すことが、競合がまだ満足感を提供できていないターゲット層を取り込むことにつながり、平日の集客を底上げすることが期待できます。
3-2.ターゲット別に集客を行う
多くのお店がやってしまっている誤った集客の方法として、本来はターゲット別に集客すべきであるところを一括りにして集客してしまっていることが挙げられます。
ターゲット層が複数あると、それぞれに対して集客を行うことは手間がかかることではありますが、その手間を惜しんで一括りにして集客してしまうと、得られずはずだった集客効果が半分以下になってしまう可能性があります。
以上のことから、複数のターゲットがいる場合でも面倒臭がらずに、それぞれのターゲットに対して「容室のための具体的な平日専用の集客方法」でお教えした方法をコツコツと行いましょう。
「このサービスが欲しかった！」と喜んでもらえる集客を行うことを推奨します。
3-3.得意分野を活かしてターゲット層を広げていく
遅い時間などに来店できる人を狙うことの他に、この技術なら競合に負けないといったような得意分野を活かしてターゲット層を広げ、集客を行う方法もあります。
例えば、スタイリングやヘアカラーなどの腕に自信があるのであれば、パフォーマーやアーティストなど見た目の良さも重要である人達をターゲットにしてアピールすることが挙げられます。
平日の集客に限ったことではありませんが、集客の底上げをするには、ターゲット層にとってお店まで足を運ぶ価値のある美容室になることが必要です。
そのためには、「これだけは競合には負けない」といったことや、「この部分に強いこだわりを持っている」などといった得意分野を必要としてくれるターゲットを探すことが重要となります。
4.まとめ
平日の集客においてとにかく重要なことは、ターゲットを会社員や女性などといった大きな括りで考えずに、「平日のこの時間帯で主に活動する○○な人」といったように具体的に考え、その人を徹底的に知ることです。
それさえできれば、そのターゲットに来店してもらうための適切なサービスやメニューの作成や、アピールが自ずとできるようになっていくはずです。
今回ご紹介した、美容室の平日の集客におけるコツやテクニックなどを参考にして頂き、ターゲットに必要とされる美容室になっていってください。
そうすることで1回限りの来店ではなく、ターゲットの行きつけとして平日も来てくれる見込みがあります。
